Driver Taxonomyの基本原則
Market History DBでは、Atomic Driverを 時代固有の出来事やテーマではなく、 異なる時代の相場を共通の基準で比較できる、再利用可能な市場要因 として定義します。
Atomic Driverを設定する際には、次の5つの条件を基本原則とします。
-
1950年代でも2020年代でも使える
特定の時代だけに成立する名称ではなく、 異なる時代の市場環境を同じ基準で表現できること。 -
固有名詞を含まない
人物名、政権名、政策名、技術名、危機の名称などを Atomic Driverそのものには使用しないこと。 -
株価への伝達経路を説明できる
そのDriverが、金利、企業利益、為替、流動性、 バリュエーション、投資家行動などを通じて、 株価へどのように作用するかを説明できること。 -
他のAtomic Driverとできるだけ重複しない
同じ現象を異なる名称で重複登録せず、 Driverごとの役割と意味を可能な限り明確に分離すること。 -
強弱・方向を付けられる
各Market Phaseにおいて、 Driverの強度、株価への方向、強まり・弱まりなどを 評価できること。
この原則により、例えば以下のような時代固有の名称は Atomic Driverには分類しません。
- AI
- アベノミクス
- 高市政権
- オイルショック
- コロナ
- リーマンショック
これらはすべて Event / Theme として扱います。
Event / Themeを、その市場への作用に応じて 一つまたは複数のAtomic Driverへ分解することで、 時代の異なる相場を共通のDriver Taxonomyで比較します。
Driver Category
Market History DBでは、1950年以降の日本株を一貫した基準で分類するため、 Driverをまず以下の10カテゴリーに整理します。
Driver Categoryは、市場を動かす要因の大分類です。 個別の相場要因は、このCategoryの下に配置する Atomic Driverとして定義します。
| Code | Driver Category | 日本語 |
|---|---|---|
| MP | Monetary Policy | 金融政策 |
| LIQ | Liquidity | 流動性 |
| CR | Credit | 信用 |
| MAC | Macro Economy | マクロ経済 |
| ERN | Corporate Earnings | 企業収益 |
| FX | FX / External Balance | 為替・対外環境 |
| FIS | Fiscal / Political Policy | 財政・政策 |
| GEO | Geopolitics / Supply Shock | 地政学・供給ショック |
| INN | Innovation / Structural Change | 技術革新・構造変化 |
| MKT | Market Structure / Sentiment | 市場構造・需給・心理 |
この10カテゴリーを基本骨格とすることで、 金融政策、景気、企業収益、為替、地政学、技術革新、 市場需給など、1950年以降の日本株を動かしてきた主要な要因を 共通の枠組みで表現することを目指します。
Driver Categoryは、相場ごとに新しい分類を追加するのではなく、 できるだけ少数の安定した大分類として維持します。
表現力が不足する場合はCategoryを増やすのではなく、 その下に配置するAtomic Driverを追加・精緻化することで対応します。
Atomic Driver Master Dictionary
Market History DBでは、Driver Categoryの下に、 時代を超えて再利用できる市場要因を Atomic Driverとして定義します。
各Driverには、固有のDriver ID、Category、定義、 適用対象(Include)、適用対象外(Exclude)を設定します。 また、全てのMarket Phaseで優先的に確認する Coreと、特定の局面で使用する Extendedに分類します。
| Driver ID | Category | Type | Atomic Driver | 日本語 | Definition | Include | Exclude |
|---|
Coreは原則としてすべてのMarket Phaseで確認する基本Driverです。 Extendedは、特定の市場環境・政策・危機・技術革新・需給構造などが 重要になった場合に追加評価します。
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