現在の株式市場は2003年「構造改革上昇局面」と類似
Market History Weekly Report 2026/3/6 Vol.1
Key Takeaways
- 米軍によるイラン攻撃を受け、市場は地政学リスクを徐々に織り込み始めている。
- MHDE分析では、現在の日経平均は2003年の構造改革上昇局面に類似し、短期はやや弱含みの傾向が示唆される。
- メジャーSQを控え、原油価格と米イラン情勢次第でボラティリティ上昇の可能性がある。
「2日新甫」は幕開けから大波乱
2026年3月第1週、Market History DBはリニューアルし、ベータ版の公開を開始しました。 そのタイミングで市場を揺るがすニュースが飛び込みます。米軍によるイラン攻撃です。
当初、マーケットでは「短期間で収束する可能性が高い」との見方が多く見られました。しかし週後半にかけて地政学リスクへの警戒感は徐々に強まり、原油市場を中心に不安心理が拡大しつつあります。
Market History DBでは、このような局面こそ過去の相場史を参照することが重要だと考えています。 独自の分析アルゴリズム Market History Database Engine(MHDE) を用い、日経平均株価の現在の相場形状を過去の相場と比較することで、過去に類似した局面がどのように推移したのかを検証します。
その結果を投資判断の参考情報として提供することが、本サイトの目的です。
現在の相場と最も類似する過去局面(Rank1)
2026年3月6日終値時点において、現在の相場局面(過去120営業日)と最も形状が類似している過去相場は以下の通りとなりました。
※Market History Database Engineでは、相場形状を300以上のパターンに分類したうえで、リターンや相関など複数の指標を加味しランキングを算出しています。
市場サイクル
グローバルバブル相場
(期間:2003-04-29 〜 2009-03-10)
フェーズ(局面)
構造改革上昇
(期間:2003-04-29 〜 2006-04-07)
一致期間
2003-05-16 〜 2003-11-07(120日形状)
類似度
82 / 100点
形状一致
110 / 19,990日
同一構造の発生頻度:0.6%
リターン差異
+0.32%
相関
r = 0.11713
この局面のその後のパフォーマンス
過去の類似局面における、その後の騰落率は以下の通りです。
5営業日後
-4.35%
最大リターン:-1.17%(1日後)
最小リターン:-4.35%(5日後)
25営業日後
-1.30%
最大リターン:-1.17%(1日後)
最小リターン:-9.54%(8日後)
75営業日後
+6.89%
最大リターン:+6.89%(75日後)
最小リターン:-9.54%(8日後)
短期的にはやや弱いパフォーマンスが示唆される結果となりました。
ただし、Rank2およびRank3の類似局面では異なるパフォーマンスが観測されており、現時点で一方向の見通しを断定することは適切ではありません。
もっとも、短期的なボラティリティには一定の注意が必要な局面といえるでしょう。
歴史的に参考となる地政学イベント
現在の市場環境を考えるうえで、過去の以下のイベントは参考になる可能性があります。
- 1973年 第1次オイルショック(OAPEC禁輸)
https://markethistorydb.com/cool_timeline/first-oil-crisis/ - 1979年 イラン革命
https://markethistorydb.com/cool_timeline/iranian-revolution/ - 1990年 湾岸危機(イラクのクウェート侵攻)
https://markethistorydb.com/cool_timeline/gulf-war/ - 2022年 ロシアのウクライナ侵攻
https://markethistorydb.com/cool_timeline/aggression-against-ukraine/
いずれも、地政学イベントがエネルギー価格を通じて金融市場へ波及した代表的な事例です。
今週の注目ポイント
今週は週末にメジャーSQを控えており、需給面でも不安定な展開になりやすいタイミングです。
加えて、
- 米イラン情勢の行方
- 原油価格の動向
- 株式市場のリスク許容度
といった要因が重なることで、短期的にはボラティリティの高い相場が続く可能性があります。
地政学リスクと資源価格の動向を注視しつつ、慎重な市場観察が求められる1週間となりそうです。
まとめ
2026年3月第1週の市場は、米軍によるイラン攻撃を受けて、地政学リスクを改めて強く意識する展開となりました。
MHDE分析では、現在の日経平均は2003年の構造改革上昇局面との類似性が示されており、短期的には不安定な値動きへの警戒が必要です。
一方で、過去の類似局面を見ても将来の値動きが一方向に決まるわけではなく、Rank2・Rank3を含めた複数シナリオの確認が重要です。
今週はメジャーSQも控えており、米イラン情勢と原油価格の変動が市場心理に与える影響を丁寧に見極める局面といえるでしょう。
Market History Research

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